前回はネルソンさんの農園をご紹介しました。
今回は同じSanta Barbara(サンタバルバラ県)に位置するエルサウセ農園をご紹介します。
エルサウセ農園もカフェタイムの定番商品となっている優良農園です。
エルサウセ農園はフランクリン アドニスさんが営む農園です。本日もアンヘルさんにアテンドをしていただきました。
農園に行く前に、フランクリンさんのご両親に家を訪れ、ご挨拶をしてきました。
その後、近くにあるウェットミルを訪問しました。
ウエットミルではパルピングや発酵処理、パーチメントの乾燥がおこなわれるところです。ネルソンさんの農園では、農園と同じ敷地にありましたが、フランクリンさんのところでは農園はより標高の高いところにあります。
ビニールハウス型の乾燥室を主に見て回りました。
乾燥室の中には3段の乾燥棚が並んでいました。
乾燥棚でパンドピックするべき不良豆や注意点、その他乾燥室の作りなども含めて糸井が気になった点などを英語が上手なアンヘルさんに伝えます。
この工程は品質に大きな影響を与えるので、伝えるべきことはしっかりと伝えます。
フランクリンさんの息子さんも英語が上手で、また非常に賢い青年です。彼もコーヒーの生産に関っているので、来年に向けて向上できるポイントなどを伝えます。
フランクリンさんのご自宅でお昼ご飯をいただきました。トルティーヤにインゲン豆のペースト(フリホーレス)やチーズ、お米、野菜などを挟んで食べます。フルーツはスイカとメロンがありました。甘くて美味しいです。食後にはコーヒーを頂きました。子供達が丁寧にペーパーフィルターで淹れてくれるコーヒーはとても美味しかったです。
午後は農園を訪れました。未舗装の山道を登っていきます。
農園は1,500mに位置しています。栽培されている品種はイエローカトゥアイ、レッドカトゥアイ、パカス、レンピーラ、イカツです。
農園に着くと、ピッカーさんがピッキング(コーヒーチェリーの摘み取り)を終えたところでした。
上の写真では完熟したコーヒーチェリーと未完熟のコーヒーチェリーが仕分けされているのが分かります。完熟のチェリーのみが高品質のスペシャルティコーヒーになります。完熟したチェリーは食べてもやはり甘くて美味しいです。未完熟のものは甘さに欠けます。
農園は斜面に面しています。木や土の状態を確認しながら見て回ります。エルサウセ農園では木の間隔を開けて、風通しをよくしています。
下の画像のように、ツヤのある健康的な葉を付けたコーヒーの木が多く見られます。
中にはこのように生育不良を起こした木もあります。そのような木は目印を付けて間引きます。広大な農園の1本1本をしっかりと見ていることが分かります。
下の画像はレンピラ(Lempira)という品種です。ホンジュラスの国立のコーヒー協会(IHCAFE)によって開発された品種です。この品種は中南米で大きな被害が出ているサビ病というコーヒーの木の病気への耐性があるとの理由で、ホンジュラス各地で栽培されています。
レンピラはカトゥーラ(Caturra)とハイブリッド ティモール(Timor Hybrid/Hybrido de Timor)という二つの品種を掛け合わせた品種です。
カトゥーラはアラビカ種ですが、ハイブリッド ティモールはカネフォラ種(ロブスタ種)とアラビカ種の異種間交配種です。病気には強いですが品質は低いロブスタ種が混ざっていということになります。ですがレンピラでは高品質なコーヒーの栽培が可能です。今年のカップオブエクセレンスではレンピラのコーヒーが入賞を果たしています。
農園を歩き回りながら、糸井が気がついたことを伝えていききます。例えば一本の木に横枝が多いと実がなり過ぎて一粒一粒に栄養が十分に行き渡らずに品質低下を招くことや、その対処法などです。十分な収穫量を確保しつつ高品質なコーヒーを生産していけるためのアドバイスです。
ホンジュラスの次はグアテマラを訪れました。
次回はグアテマラ編です。