前回はグアテマラの輸出業者のKOFEIについてのレポートでした。
今回はその日の午後に訪れたサンホルヘ農園についてのレポートです。
サンホルヘ農園はエルソコロ農園と同じくカフェタイムのグアテマラ定番商品の一つです。
グアテマラシティから東側に約40kmほどの距離にあり、KOFEIの事務所から車で約1時間で着きます。KOFEIのオルガさんとポールさんがご案内してくれます。
この地域はパレンシアと呼ばれる地域です。農園は1450mに位置しています。
サンホルヘ農園はレムス(Lemus)家が所有する農園です。農園の歴史は1954に始まり、初期は豆類やトウモロコシなどを栽培していました。その後コーヒーの栽培が始まりましたが1999年までは地元の仲介業者にコーヒーチェリーを販売していました。ですが2005年には敷地内ウェトミルや乾燥場が完成し、高品質なコーヒー作りが可能になりました。カトゥーラ、カトゥアイ、マラカトゥーラ、ブルボンを栽培しています。
2006年、2010年にはカップオブエクセレンスに入賞をした素晴らしい農園です。
今では父親のトゥリオ(Tulio)さんに代わり息子のバルセンさんが高品質なスペシャルティコーヒー作りを引き継いでいます。
毎年農園を訪れると、バルセンさんからたくさんの質問を受けます。品質向上のためには何をするべきなのか、ということをいつも考えているのがわかります。
今回はパルピングの調節方法について細かく質問をいただきました。パルピングは機械を使用してコーヒーチェリーの皮を剥ぎ取りパーチメントコーヒーにする工程です。簡単に仕組みを説明すると、おろし金のような面を持つ鉄製ロールと鉄板の隙間にコーヒーチェリーを水流とともに流して、皮を擦り取ります。ロールと鉄板の距離は調節可能で、距離が狭ければより皮がむけやすくなり、距離が遠ければ皮がむけにくくなります。未熟な緑や黄緑のコーヒーチェリーは皮が剥けにくく、完熟のコーヒーチェリーは皮が剥けやすいので、機械の調節により未完熟と完熟を分けることができます。
調節を適切におこなうことで、完熟のコーヒーチェリーをパーチメントに傷をつけることなく剥き取ることができます。
同行していただいているKOFEIのポールさんにも最新の動向やプロセスの注意点など、様々なことをお伝えします。
楽しいランチの時間です。毎年、お母様がご用意して下さいます。
美味しいランチを頂いたあとは、バルセンさん自慢の農園を見せてもらいました。
マラカトゥーラより丈夫なカトゥーラは葉も艶のある濃い緑色をしていて健康的でした。
農園の次は苗床(ナーサリー)を見せてもらいました。
カトゥーラ、カトゥアイ、マラカトゥーラ、ブルボンの他、新品種の苗も植えてあります。
バルセンさんの今後の計画などを聞き、アドバイスをしていきます。
品質のさらなる向上を模索するバルセンさんのサンホルヘ農園。来年ここを再び訪れた時に、どのような変化が起きているのかを見るのがとても楽しみです。
3時間の滞在時間はあっと言うまです。次はKOFEIのポールさんが営むサンヘラルド農園へ向かいました。