ブラジル出張レポート②
今回はピアタ(Piata)のレポートです。
ファゼンダ プログレッソから西に40kmほど進むと、ピアタに到着します。
乾燥地帯の山道とオフロードを突き進みます。
ピアタは2016年のカップオブエクセレンスで上位を独占した驚くべき生産地です。
上の画像の右側はCup of Excellence入賞農園の地域(Region)ですが、5農園以外は全て今回訪れたピアタ-バイア州 - チャパダ ジアマンチーナとなっています。広大なブラジルの生産地ですが、高品質のコーヒーが一箇所に集中しています。ピアタの上位独占は2014年度から少しずつ顕著になってきています。
ピアタは国道沿い広がる小さい集落でした。片側には岩山がそそり立ち、反対側には小高い丘が続いています。
小さなホテルに荷物を降ろし、最初の農園に向かいます。
国道を外れ、オフロードを進み、岩山の麓を目指します。
Fazenda Cafundo (ファゼンダ カフンド)
一つ目に訪れたのはファゼンダ カフンドです。
今年で75歳のペドロさんと奥さんが営む農園です。
栽培面積は6haと小規模の農園です。昨年の生産量は200袋だったそうです。カフンドはCup of Excellence 2014で11位、Cup of Excellence 2016では6位に輝いた素晴らしい農園です。
ここは標高は1350mと高く、この季節は朝晩は12℃くらいまで下がりるそうです。先週は4℃まで冷え込んだそうです。
明け方には濃い霧に包まれ、風も良く吹くそうです。
切り立つ岩山が象徴的でした。
農園はプログレッソのように平坦ではなく、なだらかな斜面に面していました。
農園を散策します。
収穫は5月の終わりに1回目の収穫をおこない、今は2回目の収穫時期を見計らっているそうです。
シルビオ氏は全体的なコーヒーチェリーの熟度をみて、今が収穫をするのにちょうど良いと収穫を進めていました。
ここのコーヒーチェリーは非常に甘くジューシーなのが印象的でした。まさにフルーツと呼べるほどに驚くほど甘く美味しいチェリーでした。潰すとジェースが滴ります。
シェードツリーの下のコーヒーの木は葉も大きく艶もあり、チェーリーの甘さも格別でした。
ペドロさんがコーヒー栽培で心がけていることは、やるべきことをやること、だそうです。ペドロさんはピアタで生まれ育ちました。23年間はサンパウロの大都会で働きましたが、1985年にこの地へ戻り1988年に友人のコーヒー農園を買取り、コーヒー生産を受け継いだそうです。
実は歩いて1分の隣の農園は昨年度のCup of Excellenceで見事に1位に輝いた農園です。
同じようにシンプルな営みと生産をされている農園です。
恵まれたテロワールを活かしたコーヒー生産をしているのではないでしょうか。
休憩
農園内を見て回ったあとは、ペドロさんの家で小休憩。
奥さんの手作りケーキやポンデケージョのようなパンなどをいただきました。非常に美味しかったです。
リビングには数々の表彰状が飾られていました。
驚くほど高品質なコーヒーを生産するペドロさんはシンプルで豊かな生活をされていました。
次は隣のFazenda Santa Barbara(ファゼンダ サンタ バルバラ)に向かいます。