カップオブエクセレンス2018 コロンビア
2018年9月18日から9月21日に開催されました、カップオブエクセレンス2018 コロンビアにてスタッフが国際審査員として参加してまいりました。
カップオブエクセレンスとは
カップオブエクセレンスとはACE (Alliance for Coffee Excellence)が主催するコーヒーのコンペティションです。毎年一カ国で一回開催されていて、今年は世界11カ国で開催されます。
このコンペティションでは、その国の最高の品質のコーヒーを順位付けていき、それらの素晴らしいコーヒーを全世界同時オークションで販売して生産者へ利益を還元してくというプログラムです。
審査は国内審査員による一次審査、そして国際審査員団による2次審査から4次審査という厳密な審査工程を経ておこなわれます。公平性のため、審査は運営側、審査員側の誰もがそれらのコーヒーの情報を知らされないダブルブラインドによりおこなわれます。
今回も中南米、北米、オセアニア、アジア、ヨーロッパから集まった多様な審査員による評価がされました。
最終評価によって86点以上を与えられたコーヒーがCup of Excellenceの称号を得ることができます。
これらの受賞コーヒーは高品質であることが世界中の審査員により認められたコーヒーです。
世界同時オークションを通じて、通常の市場価格の何倍もの価格で取引されることになります。
10月現在、コーヒーの市場価格は1ポンド(約453g)あたり1.06ドルという、生産者にとって非常に厳しい価格で取引されています。しかしこのプログラムでの落札価格は今年は最低5.50ドルから最高価格300ドルです。
トップのコーヒーは時に市場価格の300倍近くの価格で落札されることもあるのです。
生産者にとっては、自分たちの情熱や努力が報われる時でもあります。
このようなプログラムがなければ、高品質なコーヒーを生産しても、それに見合う価格で販売することはなかなか難しいのです。
コロンビア 2018 概要
今年は1次審査で218サンプルが集まり、そのうち37サンプルが国際審査へと進みました。
コロンビアのコーヒーは重さがあるしっかりとしたコーヒーが多いですが、今回の審査会では明るく風味豊かなコーヒーも数多くありました。
審査員からのコメントには、ブラックベリーなどのベリー系、柑橘系のオレンジやグレープフルーツや、りんご、またプラムなどのストーンフルーツ系、そしてトロピカルフルーツを思わす風味などがあり、コメントを聞いているだけでも多様なコーヒーが出品されたことが分かります。
コロンビアは北部(アンティオキア、サンタンデール)、中部(キンディオ、カルダス)と南部(ナリーニョ、カウカ、トリマ、ウィラ)と国中に生産地がありますが、この時期は南部の収穫期後となり、出品されたコーヒーはほとんどが南部のコーヒーとなります。
南部のコーヒーは一般的に北部のコーヒーと比べて、しっかりとした酸味と重さのあるブラックベリーを思わす風味やブラウンシュガーのようなコクと甘さのあるコーヒーを産出します。
今年の審査会では、度重なる審査を経て、最終的に86点以上となりカップオブエクセレンスを受賞したコーヒーは合計27ロットでした。
27ロットのうち、9ロットは90点以上のプレジデンシャル コーヒーとなり、コロンビアのコーヒーの高品質さが伝わってきます。
オークションではどのような価格で取引されるのかが非常に楽しみです。